2010-05-05

KK素描集冊子増刷について

以前、GaradaK7さまよりコメント欄にお問い合わせいただきました素描集増刷の件、
ご返事できぬまま月日が過ぎてしまい、大変失礼しました。
自分でコメント欄を設置しておきながらチェック失念とは、反省しきりです。申し訳ございません。

昨冬のコミケで完売しましたKK素描集、数量限定になりますが、増刷、再販の予定でおります。
販売時期は夏頃になると思います。ご希望の方、お取り置きいたしますので、メールにてご一報くださいませ。
info@kksp.jp

また、素描集第二弾も制作中です。ご期待ください。

2010-03-08

アーパン終了。ラオジー登場。

AP63のカットをもってアーパン素描画の紹介を終了します。

これまで僕の好みで素描画を選んできましたが、それらの絵と絵のあいだには、アクションの繋がりを表現するためのカットが、まだたくさんあります。そこらへんの紹介も含め、カットを繋げてみたので、トップページの動画をご覧ください。

まずはカット1〜13まで。約30秒のアニメーションです。BGM、SEもつけてみました。これまでのカット毎の素描動画とはまた違った見え方が出来るかもしれませんね。今後はこの動画にカットを足し、尺を伸ばしていこうと思います。

そして素描動画のほうは、第二弾、ラオジーが登場します。





ラオジー:中国人。散打の達人。75歳。
曲芸のような身のこなしで間合いをはかり、
ムチのようにしなる身体からトリッキーな技を繰り出す。

乞うご期待。

2010-01-02

タイガーマスク

あけましておめでとうございます。
寅年の幕開けです。
平成22年第一回目の更新は、これしかないでしょう!



タイガーマスク。言わずと知れたKKの代表作です。

虎の穴からのジャンプ、グルグル回るリング、
ヒジを突き上げての走り、スポーツカー急発進など、見どころ満載です。

この作品では、KKがキャラクターデザインも担当しました。
テレビアニメ用に、原作の絵をガラリと変えています。

更に、オープニングアニメーション(以下OP)は、
作画監督、原画、演出、すべてKKの手によるもので、まさに独壇場。
ちなみに、当初、担当の演出家もいたそうですが、
その方のアイデアはほとんど無視したそうです。
KK31歳。若さゆえのやりたい放題!

このOPが、エモーショナルで、いま見ても古さを感じないのは、
当時のおおらかな制作体勢のもと、
KKが思いきり若さをぶつけることが出来たからかもしれません。

テクニックとかセオリーでなく、まだ誰もやっていないこと、
カッコイイと思うことを、若い身体感覚を駆使して大胆にやりきり、
結果、プレイ中(創作中)の高揚感、息づかいが、
フィルムに焼き付けられたのではないでしょうか。

KKは以前、雑誌のインタビューで「俺のアニメはロックだ」と語っていましたが、
タイガーのOPは、まさにロックの演奏を見てるようです。
それも、ロック歌手が若くて生意気な頃の演奏。
荒削りだけど、勢いがあって、強烈なオリジナリティのアピールがあって、
「なあ、どうだい、お前にこの凄さがわかるかい?」と挑発されてるかんじ。

いろんな要素が神懸かり的に合致してできた作品だから、
何度見てもドキドキするのかもしれませんね。


さて、今年は寅年。KKも寅年。としおとこ。
ますます旺盛に制作して傑作を生み出してもらいたいです。

みなさま、今年もよろしくお願いいたします。

2009-12-30

KK素描集@冬コミ 完売!

お買い上げいただいた皆様、ありがとうございました。
オープンと同時に人だかりができ、1時間で売り切れたこと、
若い女性のお客様も多かったこと、KKに報告しました。
とても喜んでおりました。

当日の様子は、ビーナイス杉田さんがブログに書いてくださっています。

コミックマーケットの会場に生まれてはじめて行きましたが、
すごい熱気に圧倒されました。
あんなにたくさんの人、いままで見たことないです。
ディズニーランドよりも、サマーソニックよりもすごかった。
ものすごい人なんだけど、騒がしいわけではなく、
笑い声とか喋り声は、あまり聞こえない。
なんというか、人数分の息づかいが合体してるかんじ。
そしてそこには「好き」という強烈な念がこもっているから、
静かなんだけど、ものすごい熱気を感じるんです。
KKの素描集も、そんな「好き」という熱がこもった人たちにのもとに届いたのだと思うと嬉しいです。

タイトなスケジュールの中で企画・編集してくださったRe:WORKS菊地武司さんに感謝です!

2009-12-26

コミケ!

来る12月29(火)、冬のコミックマーケットにKK-SPIRITブースが登場します!

コミケ。未知の世界です。わくわくです。

このたびの出展は、Re:WORKSの菊地武司さんに企画していただき、実現に至りました。
目玉はなんといっても、菊地さん編集によるKK-SPIRIT冊子です。
今回のために制作された超レアな一冊です。
ジャガーマンの素描画はもちろん、新キャラや描き下ろし作品、
ページの下の隅っこにパラパラアニメ(授業中、教科書に描いてたやつね)、
菊地氏によるKK最新インタビュー&PHOTOなど、盛りだくさんです。
ぜひ、会場でチェックしてみてください!



菊地さんには、KK-SPIRITサイト開設時より、
編集者として、また筋金入りアニメファンとしての見地から、
いろいろとアドバイスをいただいています。
僕には知らないことばかりで驚きの連続です。
そして菊地さんを紹介してくださったのが、ビーナイスの杉田龍彦さん。
いち早くKKの素描パワーを感受してくれたひと。
今後もお二人とはナイスなKK企画を打ち出していきたいと思っています。乞うご期待!

では、冬のコミケでお会いしましょう!

日時:12月29日(火曜日) 10時~16時
場所:東京ビッグサイト
ブース:東地区 ユ-30b
サークル名:KK-SPIRIT

2009-11-07

AP-27


やばいこのポーズ。カッコよすぎ!

2009-11-02

AP-18(追記)

大変です。AP-18で重大な見落としをしていました。
指に気をとられて、うっかりスルーしてしまうところでした。あぶないあぶない。
この動画には、ジャガーとアーパンの非常に細かい攻防戦が表現されていたのです。
順番に見ていきましょう。


1枚目
AP17のジャガー左パンチからの続きです。


2枚目
ジャガーは左腕を引っ込めながら


3枚目
右腕を前に出します。


4枚目
はい、ここでアーパンの動きに注目してください。
一枚目で前かがみになっていたアーパンは、
ジャガーの前に出る右腕に反応して、上体を起こしています。


5枚目
ジャガーは一度前に出した右腕を引きながら、右足キックの動作に入ります。


6枚目
ここでまたアーパンに注目。
4枚目でのけ反っていたアーパンは、
ジャガーが右腕を引く動作に合わせて、グッと前に出ます。

つまり、アーパンはジャガーの右腕に反応していたのです。
ジャガーが右腕を出したのは、フェイントだったのでしょうか。
それとも、次のキックをダイナミックに見せるための、
オーバーアクションだったのでしょうか。
どちらにしても、アーパンはジャガーの右腕に対して条件反射的に動いています。


7枚目
ここでアーパンはジャガーの脚が視界に入ったのでしょうか。
クッと肩をすくめます。


8枚目
そしてインパクト。かっこいいドローイング。珠玉の1枚!


8枚目
伸びきる脚


9枚目
飛ぶアーパン


10枚目
お約束。右肩張り。

これはジャガーマンがキックを繰り出す動画なので、
見る側としては、ジャガーに気をとられてしまいがちです。
しかしよくみると、二人のキャラクターの小さなアクションの一つ一つが、互いにちゃんと影響を及ぼし合っていることがわかります。

なぜこんなに細かい表現が出来るのか。
それはたぶん、描くときに、文字通りキャラクターの目線になっているからなのでしょう。
アーパンの顔は映っていませんが、この後ろ姿には、アーパンが何を見て、何を見落としているのか、そしてジャガーの動きまでも表現されているような気がします。

目の前にいる人間が動くのだから、その動きに対して反応するのは、当たり前といえば当たり前なのですが、きょうび、生身の人間同士でも、無反応だったりしますからね。
この動画を見てると、相手の存在をちゃんと意識できる、まっとうな人間らしさを感じます。

では、いまいちど、アーパンの前後動作に注目しながら見てみてください。




2009-10-27

AP-18






手の仕草、特に指の仕草というのは、意識がなかなか及ばないがゆえに、
人の品性があらわに見え隠れするような気がします。
「指がだらしない人」というのはあまり聞いたことがありませんが、
指の所作がやたらと綺麗な人には、生まれ持った品位を感じてしまうのです。
意外と目につく指。期待していない分、ハッとさせられる綺麗な指。
だから役者やダンサーは指の先まで意識して演技をするのでしょう。

ということで、今日は指に注目してみます。













早い動きの中ではわかりませんが、
こうして一枚ずつ見ると、それぞれ指の動きに変化がありますね。
そして、格闘シーンなのに、なんだかエレガントさが漂っています。

これら指の仕草を、KKは意識して描いたのでしょうか。
それとも生まれ持ったクセなのでしょうか。

そういえば、思い出しました。
コーヒーカップを持つKKの小指、立っていたっけ(笑)。

2009-10-14

AP-17

AP-17は僕の好きな素描動画のひとつです。
なんといっても最後の一枚が、ドローイング作品としてカッコイイ。
そしてラストカットに至るアクションも、パワフルでリズミカルです。






これ、カウンターパンチですね。
アーパンが前に出てくるところにパンチが入っている。
破壊力倍増です。

この動画の凄いところは、パンチの迫力と同時に、
硬軟織り交ぜたアクションをリズミカルに表現していることです。

まず、アーパンの動きの軌道に注目してみてください。
真っすぐジャガーに向かうのではなく、
いちど伸び上がり、山なりに弧を描きながら入っていきます。
風船のように、フワッと柔らかい動きです。
それに対しジャガーは、頭を上下させずにパンチの動作に入り、
アーパンの顔がグッと手前に入ってきたところへ、
ビシッと一直線にパンチを繰り出します。

アーパンの動きを柔らかく曲線的にすることによって、
ジャガーの硬くて直線的なパンチが、より引き立つようになっています。

パンチが入ったあとのアーパンの身体にも注目です。
首は横を向くのですが、身体は止まっています。首についていきません。
むしろ右肩はグイと中に入っています。
身体を止めることによってパンチの破壊力は強調され、
ラストカットもキマるんでしょうね。

そんなことを踏まえたうえで見てみると、
「フワッ、ズドン」というリズムでもってこの動画は出来ていることがわかります。
10枚の絵の中に、曲線と直線、硬と柔、動と静が絶妙に絡みあっています。

KKは資料映像などを見ずに、こういったアクションを描いているのですが、
もしかしたら、頭のなかでトン、トン、トン、とリズムをとっているのかもしれませんね。

2009-10-03

AP-16

今日はAP-16のパンチ素描についてお話します。

まずは既出のAP-7Bの左パンチを見てください。






上体を引きながらパンチを繰り出していますね。

次に、今回のAP-16の右パンチ。





同じパンチでも、AP-7Bはのけぞりながらのパンチ、
AP16は上体をグッと前に押し出しながらパンチを出しています。

こういった描き分けが出来るのは、KKの身体感覚によるものではないかと思います。
アニメーターとしての観察眼というよりは、
実際にパンチを繰り出したときの、身体が覚えている、あの感じ。
若かりしころストリートファイトで相手を打ちのめしたときの、あの感じ(笑)。


さて、このAP16の素描動画ですが、踏み込みの絵を強調するために、
2枚目と5枚目に仕掛けがあることに気付きました。
順番に見ていきましょう。


1枚目。得意の肩越し睨み。指の輪っかが面白い。

2枚目。踏み込む直前にのけぞりアクション。
輪っか以外の指がピンと伸びているところにも注目。

3枚目。グッと前傾姿勢に入る。同時にヒジが上がる。

4枚目。いよいよパンチを繰り出します。
胸は開き、左肩上がり。


注目の5枚目。ここでもういちど反り気味になります。
フィニッシュ(6枚目)への最短コースをたどるのであれば、
ここは反らずに、前傾姿勢になると思うのですが。


フィニッシュ。


実写でパンチ映像を撮影して見比べてみなければ、
この動画の軌道が実際とどう違っているのかわかりませんが、
たぶん、2枚目と5枚目のポーズはあり得ないと思うのです。
パンチのスピードは遅くなるし。

アニメーションとして必要だったのでしょうか。
ということで、2枚目と5枚目を抜いて動かしてみましょう。





うん、十分いけますね。

スピード感はあるし、キマッています。


ではなぜ2枚目と5枚目にのけぞりポーズを入れたのでしょうか


KKアニメでは、フォルムのデフォルメと同時に、

動きにもデフォルメが加えられていることがよくあります。

パンチのパターンの描き分けが身体感覚によるものだとすれば、

こういった動きのデフォルメは、

アニメーターとしての職業的なクセから来ているのかもしれません。

「もっとハデに」「もっと力強く」見せたい、というクセですね。

だから、前に向かう動きをハデに見せるために、いったんのけぞってみたり、

最後のパンチを力強く、重たくするために、ちょっと反動をつけてみたりする。


たぶん、KKは無意識のうちにやっていると思いますが、

たとえば、これが通常のアニメーション作品の制作となると、

KKが描いた原画に、2枚目と5枚目のような中割りを入れる動画マンは

なかなかいないでしょうね。

そういう意味でも、アニメーターが全部一人で作る素描動画というのは、

作家のこだわりやクセを随所に発見できて、面白いと思うのです。